このように無名著作者の権利を保護する手段として有効な米国著作権局への登録ですが、外国政府への手続きということで「面倒そうだな」と思われる方もいらっしゃるでしょう。
しかも、インターネットで調べると、日本からの手続き代行に数十万円もの手数料をとっている業者もいます。それだけ見ると「いかにも専門的で、難しそう」との印象があるかも知れません。
ところが、申請手続きは実は簡単なのです。
アメリカに行く必要など、もちろんありません。
代行業者の手を借りずに自分で行うなら、登録申請料金以外の費用は、国際郵便料金、送金手数料などごくわずかですみます。
とはいえアメリカ政府への申請です。英語の申請書に、英語で書かなければなりません。
米国著作権局のお役人も「作品の言語は何でもいいが、申請書は英語で書いて欲しい」と言っています。
「そりゃ無理だ」と思われるでしょうか。
しかし、実際のところ、申請書のほとんどの項目は、選択肢にチェックを入れるだけなのです。
難しそうなところは、あってもごくわずかですかですから、そこだけ翻訳業者に頼んでもいいかも知れません。1万円か2万円で翻訳してくれるでしょう。それでも、代行業者に依頼するより遥かに安いはずです。
否、翻訳サービスさえ必要ないかも知れません。
マニュアルさえあれば、たとえ英語ができなくとも、自分で申請書を書き、手続きすることは十分にできるからです。
そこで当方では、誰もがアメリカ著作権局での著作権登録が可能となるように、登録申請のマニュアルを作成しました。
(7,000円+税、税込7,350円)
これさえあれば、従来、代行業者などが数十万円とか、場合によっては100万円などという法外な手数料をとって行っていた米国での著作権登録申請手続きを、わずか数千円で行うことができます。
その程度であれば、作品ができるたびに著作権登録したとしても知れたものです。どんどん申請して権利を登録されてはいかがでしょうか。
米国での著作権登録があれば、作者の権利の保護について知的財産大国アメリカの後ろ盾を得たにも等しいと言えます。それは、侵害の際の莫大なペナルティを想起させ、侵害しようとする者を確実にひるませるでしょう(米国法人等を設立して著作権を保有させれば、いっそう効果的となる可能性もあります)。
その意味で、作者の有名無名にかかわりなく、未公開・未公表・未公刊の作品をも受入れる米国の著作権登録は、知財大国アメリカの底力を示し、正に面目躍如たるものがあります。
企業に自作を売り込みに行く無名の個人とは、虎の穴に入るネズミのようなものです。
相手に比してあまりにも弱く小さな存在です。しかも前方は暗く、進むべき道もはっきりとは見えません。
けれども夢はあります。必要なのは一歩前に出る勇気と、その勇気の根拠となるべき「何か」なのです。
米国の著作権登録は、1片の「お墨付き」に過ぎませんが、それでも孤立無援の無名作者にとっては大きな自信につながるでしょう。失うものは何もありません。人生の貴重な時間を割いて創りあげた作品を、もう誰も奪うことはできません。
この情報が、その勇気を得るための一助としてお役に立つことを願っています。