投資信託のメリットとは何か

 

メリットの裏にあるもの

 「投資信託のメリットとは何か」と問われれば、教科書的な答えは「少額から分散投資」だの「プロの運用」だのといったことでしょうか。銀行や証券会社のパンフレット(!!)にもそう書いてありますから、「間違いない」ことでしょう。

 しかし、メリットにはその裏面があるので、実際に「分散投資」でリスクを低減すれば得られるリターンもその分少なくなることは避けられませんし、「プロによる積極運用」などと言って高い手数料をとられるのに、成績は結局、市場全体に連動し、手数料も安い「インデックス運用にかなわない」ことの方が多い、というのはよく知られた事実です(ところが、これは銀行や証券会社のパンフレットには書いてないようです)

 ある経済学者がいみじくも名付けたように、「手数料のかたまり」である投資信託は、顧客よりも金融機関にとってメリットがある商品という性格が色濃いと言えます。

 

忘れることができる

 それでも、あえて独断と偏見で述べさせてもらいますが、投資信託を買うことに何か「メリット」があるとすれば、それは「忘れていられる」ということであると思われます。

 個別の株式などの銘柄を買うと、頭では「長期投資」のつもりでいても、値動きがどうしても気になるものです。

 個別の株式というのは、高く寄り付いてから急落するなど、1日に10パーセント以上も値が動くことも珍しくありません。しかも、インターネットでリアルタイムに値動きが見られるとなれば、ハラハラ、ドキドキ、時に落ち込んだりイライラしたりして、本業に身が入らないこともあるでしょう。

 一方、ファンド(投資信託)の場合は、不思議と冷静でいることができるものです。相場が乱高下しているときでも、個別株ほどの値動きはないし、翌日にならないと基準価格がいくらになったか分からないので、あたふたしても仕方がないと思うからかも知れません。たまに思い出したように新聞で基準価格を見る程度のもので、落ち着いて日常生活を送っていられるので、仕事にも支障がありません。ほとんどの投資信託が「基準価格」でしか買えず、指値注文ができないことは、一般的にはデメリットのように言われますが、実は「メリット」でもあると解釈することも可能なのです。

 

個別株の成績も結局は「ファンドなみ」となる

 個別株式の投資は短期間で利益を出すことも可能かも知れませんが、身の丈にあった投資をしている限り、本業から得られる収入を大きく超えることはなかなかないでしょう。しかも、いくつか銘柄をもっていると、全体的なパフォーマンスは結局のところ「ファンド並み」に落ち着いてしまう場合も多々あると考えられます。だったら投資はファンドなどに任せて、自分は本業に集中した方が良いというのも、一つの考え方です。

 ところが、ここで最初の議論に戻りますが、日本において、ほとんどの投資信託は、顧客よりは金融機関(特に銀行や証券会社等の販売会社)にとってメリットが大きな金融商品となっているという現状があります。

これを何とかしようというのが、このサイトの重要なテーマなのです。

 

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